残念です。ディープインパクトが3着に敗れてしまいました。レースは日本時間2日の午前零時半すぎだったのですが、その時間はちょっと用事があって外出していたので、DVDに録画していたんです。自宅に帰ったら見ようと思って、楽しみにしていたんです。でも結局、友人・知人からのメールで結果だけを先に知ることになってしまって。
でも結果を分かっていても、ディープがあんな負け方をするのを見たらビックリしました。3・5キロの斤量差が響いたのかもしれないし、それとも仏・ロンシャン競馬場の芝を含めた諸条件で、何か合わないことがあったのかもしれません。
本当にレース前から、勝ったレイルリンクという馬を「一番の強敵はこれだ!」と予想していたんですが(マジで)、でも絶対にディープがぶっちぎって勝つシーンしか思い浮かばなかったんで、勝負事って何が起こるかわからないですね。
僕らもいま「奇跡」を起こそうと思って、チームが一つになって頑張っているところです。数字上では確かに優勝マジックが出ている中日が有利なんでしょうが、阪神が残り7試合を全部勝つことでプレッシャーを与ええられれば何かが起きるかもしれません。
はっきりと覚えている光景があります。9月23日の巨人戦(東京ドーム)。全然ヒットが打てていない時期で、その試合も他の選手はみんな打っていたのに、ボクだけ4打席目までノーヒット。5打席目にようやくタイムリー二塁打を打てました。
もう大量リードを奪った後で、しかも決して当たりも良くなくて。でも二塁ベースに行ってベンチを見るとみんなが凄い喜んでくれているんです。秀太なんかベンチ前まで飛び出してきてくれて。胸がすごく熱くなって、正直、涙が出そうになりました。こんな気持ちになったのは初めてかもしれません。試合後も「良かったなあ」って皆から言われて。
打率を気にしたり、盗塁もヤクルト・青木との差を考えたりするんじゃなく、タイガースの1番打者として出場しているんだから、四球でも何でもどんなことをしてでも塁に出て、チャンスをうかがってどんどん走って、チームが勝つために何か貢献しようとプレーに集中できています。
ベンチ入りの選手みんながこういう気持ちで戦っているタイガースは今、本当に強いですよ。1日の中日戦が雨で順延となり、もう1試合、直接対決がありますが、最後の最後の大一番になるように、きょう3日からのヤクルト戦(神宮)も必勝あるのみです。
(阪神タイガース 外野手)
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