思わず胸が熱くなりました。オープン戦も終盤に入りました。ボクも開幕へ向けて練習を続けていますが、実はWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)も気になっていました。
阪神からは藤川と久保田が日本代表として出場していますからね。もちろん、米国戦もテレビを見ていました。その日は岐阜で巨人とのデーゲーム。ホテルから球場へと移動するバスの中では裏方さんや、球団関係者を含めて選手全員がテレビにかぶりつき。球児が148キロの速球でグリフィーを空振り三振に抑えた時なんかは、早朝にもかかわらず、みんな我を忘れて絶叫していました。
球児が投げているときは、チームメートとか、後輩とか関係なく、その時だけは、いちファンとして応援していました。手に汗を握るとはこういうとですね。ボクらプレーヤーは普段、他の試合で見て、ハラハラ、ドキドキすることはめったにないです。でも、世界一をかけた大舞台だけは自然と注目してしまいます。一喜一憂。球児と久保田がWBCに出場していたからこそ、チームのみんなも注目していたと思います。
世界中の人たちが注目した試合で、なおかつ、プレッシャーがかかる場面でマウンドに上がる姿には感動しました。ボクも日の丸を背負って戦ったことはあります。大きなことは言えないですけど、二人にとって、あの雰囲気、緊張感の中で投げたことはきっと、良い経験になったはず。結果は別として大会が終われば胸を張って帰って来てほしいですね。チームのみんなもボクと同じ気持ちで二人の帰りを待っていると思います。
日本に戻ってくれば、シーズンでは連覇を目指して、一緒に頑張ろうと言ってあげたい。2006年の開幕まで約2週間。ボクの気持ちも徐々に高ぶって来ました。今考えてみれば、春季キャンプからあっという間でした。開幕へ向けてそろそろ最終準備に入ると思います。
これから一番怖いのはケガ。もちろん、防ぎようのないケガもありますけど、防げるものは防がないとね。体調管理を含めて、しっかり自己管理をしていきたいと思います。早寝早起き・・・そこまではしないですけど、生活リズムを整えつつ、開幕へ向けてじっくり調整をしていきたいと思います。
(阪神タイガース外野手)
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