母校の亜大が今春の東都大学リーグで勝ち点2を挙げて優勝に近づきました。開幕週に日大に連勝。そして先週は駒大に2勝1敗。いきなり強豪を連破して訪れた大チャンスを、後輩たちにはぜひものにしてほしいですね。
亜大での練習は本当に厳しかったです。今、ここに何億円というお金を積まれても、もうあの4年間に戻るのは正直ためらいますね。各大学のOBたちが雑談の中でどれだけ厳しいことをやってきたか言い合って比べることがあるんですが、亜大は負けたことはありません。
ボクもいろいろ、経験しました。先日、ある後輩に「そんなことやってたって本当ですか?」と聞かれて、あれやこれやと思いだしたんです。2年生の時だったかなあ。バッティングの調子が悪かったので打撃マシンで1000球打ったんです。途中で握力が無くなってきたら、ガムテープで自分の両コブシとバットをグルグル巻きに固定して振り続けました。
ある試合でバントを失敗した時は、さっそく特打ならぬ特バントが待っていました。打撃マシンを140キロに設定して、正面に立つんです。失敗したら、もろに速球が自分の体を直撃。必死でバットに当てて、前に転がすしかないですよね。そんなことをやって技術を高めていましたね。ぶっ倒れるまでグラウンドを走らされたりするのは当たり前。もちろん強制的にヤラされていたメニューもありましたけど(笑い)。
もうあの頃には戻りたくないと書きましたが、卒業してからは、先輩後輩で「あの時はこうだった」とか思い出話として言い合うのは楽しいんですよね。いいエピソードになってるんです。そして、亜大の4年間があったからこそ、今、ボクがこうしてプロの世界でプレーしているということもわかっています。
さあ、今日からはナゴヤドームで中日戦。先日、甲子園で2連敗した借りを返したいですね。そして週末は東京ドームで巨人と今季初めての3連戦があります。大事な1週間。一番打者として一つでも多く塁に出て、何としても勝ち越したいですね。
(阪神タイガース 外野手)
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