スポニチ読者の皆さん、ごぶさたしております。
首の故障なども重なり赤星エクスプレスが遠ざかってしまいました。申し訳ありません。久しぶりのエクスプレスですし、いつも以上に気合いを入れていきたいと思います。
今回のテーマは「高校野球の特待制度問題」。プロ野球選手のボクに何の関係があるって?そう思われる方もいらっしゃると思います。でも、これは大きな問題。ご存じの通りボクがオーナーを務める「レッドスターベースボールグラブ」という少年野球チームがあります。そこには多くの中学生が在籍しています。
特待生制度の問題が発覚して以来オーナーとして、この問題が気になっているんです。そろそろ高校の進路選択の時期なので、特待生制度に関する今後の方向性に注目しているんです。
ボク自身は野球推薦という形ではなく学力重視の入試で大学まで進学しました。だからこそ、「野球だけ頑張ればいい」という考えは持っていません。チームの子供たちにはボランティア活動やチームの活動で勉強の時間を設けることもしています。野球というスポーツを通じて学んだ礼儀作法や経験などを将来の生活に生かしてほしいと思っています。いい社会人になってもらうことが一番の目的なんですから。
ただ、野球だけ特待生制度を適用しないという考えはどうかな?と思うんです。学力推薦やスポーツ推薦がある中で、なぜ野球だけと思います。不平等だど…。誰もが裕福な家庭に育っているわけではありません。特に私学だと学費もかかります。その苦しい中でも野球がしたいと思っている子供たちの夢がつぶされてしまいそうな気がして。心配です。
親の立場になれば、子供には野球が強くて、なるべく学費などの費用がかからない学校を選んでもらいたいと思っているはずです。オーナーの立場からしてみれば家庭が経済的にも苦しい子供たちにもいい環境で野球をさせてあげたいと思います。
現在でも野球人口は減っています。最近、公園で野球をしている子供たちを見かけますか?特待生制度の問題だけで才能のある子供たちや大きな希望を抱いている子供たち夢をつぶしたくないと心から思います。
阪神タイガース外野手
=協力オフィスS.I.C=
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